2019.01.18
「USB type-C」の基本、トラブルシューティング、役立つTIPSや、合わせて使いたいソフトなどを丁寧に解説します。
【応用1】USB-C変換アダプタを使い分ける
純正アダプタがとても多い
ここまで解説したとおり、USB-Cというコネクタ規格は汎用性が非常に高くなっているため、さまざまなポートを代用することができ、アップルも自ら多数の変換アダプタを用意しています。ここでは、目的に応じて正しいアダプタを選べるように、USB-C関連アダプタを整理しておきましょう。
変換アダプタには、USB系列とサンダーボルト3系列の2つがあります。USB系列のアダプタは、すべての現行Macと2018年モデルのiPadプロで使えます。一方、サンダーボルト3系列のアダプタは、12インチMacBook以外のMacでしか使えません(USB-Cを備えていないMacプロは対象外)。
そして、純正でカバーしていないUSB-Cからイーサネットやディスプレイポートはサードパーティ製品を使います。
ちなみに、ヘッドフォンアダプタとSDカードリーダも追加されました。基本iPadプロ用ですが、いずれもMacでの利用もサポートされています。
USB系列のアダプタ
USB系列のアダプタは、12インチMacBookや2018年モデルのiPadプロを含めたすべてのUSB-C対応アップル製品で使えます。
ラインアップは、外部ディスプレイを接続するためのアダプタやコネクタを変換するアダプタなど。12インチMacBookユーザなら「USB-C-USBアダプタ」は必須アイテムといえるでしょう。すべての周辺機器をUSB-Cに置き換えたとしても、いざというとき外付けキーボードすらつなげられないのは困るからです。
また、HDMIおよびVGAに変換できるマルチポートアダプタは、ちょっと高価ですが持っていると便利です。充電用のUSB-C、通常のタイプAポート、さらに外付けディスプレイやプロジェクタにつなげられるからです。外付けハードディスクが必要なタイムマシンバックアップ時には必須とも言えるアイテムです。
なお、「USB-C-3.5㎜ヘッドフォンジャックアダプタ」のように、ヘッドフォンジャックを搭載しないMacが今のところ存在しないので、利用する意味のない組み合せもあります。
USB-C Digital AV Multiportアダプタ
【価格】6800円(税別)
USB-Cでの充電、外部ディスプレイ出力(HDMI)、USB 3.0ポートを提供するマルチパーパスなアダプタ。なお、ディスプレイ出力能力は今となっては1920×1080@60Hz、3840×2160@30Hzと低いところに注意しましょう。
USB-C VGA Multiportアダプタ
【価格】 6800円(税別)
USB-Cでの充電、外部ディスプレイ出力(VGA)、USB 3.0ポートを提供するマルチパーパスなアダプタのアナログ出力バージョンです。
USB-C ─ 3.5 mm ヘッドフォンジャックアダプタ
【価格】1000円(税別)
USB-C経由でアナログオーディオ出力を行うアダプタです。USB-C搭載のすべてのMacでも使えますが、ヘッドフォンポートがないMacは存在しないので、今のところ利用シーンは考えられません。
USB-C ─ SDカードリーダー
【価格】4500円(税別)
UHS-IIに対応したSDメモリーカードのリーダ/ライター。iPad Pro用に追加された新製品ですが、SDXCスロットのないノート型Mac、Mac miniに最適なアダプタといえます。
USB-C ─ USBアダプタ
【価格】1800円(税別)
USB-C(3.1 Gen 1/2)からUSB 3.0に変換するアダプタ。従来のUSBデバイスを使うときに必須ですが、多くのUSBデバイスを持っているならUSB-Cハブを用意したほうがお得です。
USB-C ─ Lightningケーブル(1 m)
【価格】1800円(税別)
USB-CポートでiPhoneや古いiPadを充電およびデータ転送するためのケーブル。USB-C電源アダプタと組み合せると高速充電も可能です。2メートルのバージョンも用意。
Belkin 4ポートUSB 3.0ハブ、USB-Cケーブル付属
【価格】8680円(税別)
USB-Cを4ポートのUSB 3.0ポートに増やせるハブです。従来のUSBデバイスが多いならこのようなハブを用意しましょう。
サンダーボルト系列のアダプタ
サンダーボルト3は、12インチMacBookとMacプロをのぞくすべてのMacに搭載されているインターフェイスで、コネクタとしてはUSB-Cを使っていますが、見分け方としては、ポートにはイナズマのマークが刻印されています。
サンダーボルトは当初、ミニディスプレイポートと同じコネクタを使っていましたが、転送される信号自体は下位互換性があるため、アダプタを使えばサンダーボルト1/2の周辺機器が使えます。
ただし、コネクタ形状をミニディスプレイポートにしたところでディスプレイポート接続のディスプレイはつなげられない点は繰り返し強調しておきます。
Apple Thunderbolt ─ ギガビットEthernetアダプタ
【価格】2800円(税別)
Thunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタと併用するとUSB-Cからギガビットイーサネットに変換できますが、コストを考えると上で紹介した「Belkin USB-C to Gigabit Ethernet Adapter」で十分です。
Thunderbolt 3(USB-C)─Thunderbolt 2アダプタ
【価格】4800円(税別)
Thunderbolt 3のUSB-CコネクタをThunderboltおよび2で使われていたMini Displayportに変換します。Thunderboltおよび2接続のストレージを現行Macでも利用できます。ただし、データ転送速度は10または20Gbpsになります。