「USB type-C」の実践|MacFan

アラカルト Mac Fan BASIC

「USB type-C」の実践

文●中村朝美松山茂村田有紀立体イラスト●イシカワコウイチロウ写真●黒田彰

「USB type-C」の基本、トラブルシューティング、役立つTIPSや、合わせて使いたいソフトなどを丁寧に解説します。

【実践1】USB-Cを使ってMacとディスプレイをつなぐ

 

USB-C対応のディスプレイ

若干のややこしさはあるものの、USB-C対応のデバイスとケーブルさえあれば、Macと周辺機器が簡単に接続できることを説明してきました。

今度は、実際にMacと周辺機器をつなぐ際のポイントを、ディスプレイを例に説明します。まずは製品の選び方ですが、以下の5つのスペックに注目するといいでしょう。

(1)USB 3.1(Gen2)
(2)USB PD
(3)オルタネート・モード
(4)ディスプレイポート出力
(5)サンダーボルト3

USB PD対応やサンダーボルト3ポートは必要ないという人もいるかもしれませんが、たとえばMacBookのようにUSB-Cポートが1つしかない機種の場合、USB-PD機能を使ってディスプレイから給電できれば、ケーブル1本でディスプレイと電力の両方が利用できます。また、2台のディスプレイを接続するケースでは、ディスプレイポートやサンダーボルト3ポートを経由してデイジーチェーンが構築できます。

使用環境や用途によって必要な機能は変わってくると思いますが、長く愛用するためには、拡張性の高さも吟味したいところ。そうして選んだディスプレイが手元に届いたら、あとはUSB-Cケーブルを挿すだけです。

なお、ディスプレイの場合、最近ではUSB-Cにネイティブに対応した製品も増えてきました。アダプタなどが要らないということですね。ここでは代表的な3製品を取り上げます。

 

 

USB PDに対応した製品であれば、MacBookなどに電力を供給しながら使用することが可能です。使用するケーブルの本数も少なくてすむので、スッキリとした環境が構築できます。

 

USB-C対応ディスプレイ

USB-CやThunderbolt 3対応のディスプレイはまだまだ割高感がありますが、実はApple公式サイトでは、USB-C対応の4K、5Kディスプレイが比較的お得な価格で販売されています。ディスプレイの購入予定がある人はチェックしてみるといいでしょう。

 

 

USB-C経由でテレビをディスプレイにする

「使ってないテレビをサブモニタとして使いたい」。そんなときに利用したいのが、変換アダプタです。テレビやUSB-C非対応のディスプレイに接続するには、USB-C-HDMIやUSB-CMHLといった、出力先のテレビが備えるポートに合った変換アダプタまたは変換ケーブルを使用します。なおMac miniやMac ProのようにHDMIポートが標準装備されている場合は、HDMIケーブルを使ってMacとテレビやディスプレイを直接つなぐことも可能です。

 

 

USB-C to HDMI Adapter

【発売】Anker
【価格】2199円

USB-C-HDMIの変換アダプタ。Mac側にUSB-C端子を挿し、反対側のHDMI端子(メス)にテレビやディスプレイに挿したケーブルを接続します。4Kに対応。

 

USB-C to HDMI Cable

【発売】UNI
【価格】オープンプライス(2000円前後)

Thunderbolt 3(USB-C)とHDMIの端子を備えた変換ケーブル。オルタネート・モードのDisplayPortを利用して映像を転送します。

 

PREMIUM HDMIケーブル

【発売】エレコム
【価格】4950円(税別)

HDMIポートを備えたMacでは、両端がHDMI端子のケーブルで直接接続することができます。本製品はHDMI2.0、4K×2K(60p)に対応。なお、ケーブルの長さによって価格が異なります。

 

 

ディスプレイを設定する

接続したディスプレイは、「システム環境設定」の[ディスプレイ]で必要に応じて解像度の調整などを行います。また、複数のディスプレイを使用する場合は、すべてのディスプレイに同じ画面を表示する「ミラーリング」と、2つの画面を1つのデスクトップとして扱う「拡張デスクトップ」のいずれかの表示方法を選びます。

拡張デスクトップで表示すると、たとえばディスプレイ1で「メール」、ディスプレイ2で「サファリ」といった配置や、画像や映像の編集を行う際に、大きな画面で画像または映像のプレビューを表示して、もう1方の画面に操作パレットを表示するといった使い方ができるようになります。

なお、テレビやオーディオ機器と連携したものの、機器側から音声が出ない場合は、同じく「システム環境設定」の[サウンド]で音声の出力先を確認し、正しい出力先を設定しましょう。

 

 

「システム環境設定」の[ディスプレイ]パネルで[配置]タブを表示します。拡張デスクトップを適用する場合は、親になるディスプレイを変更できます。

 

 

「システム環境設定」の[サウンド]パネルで[出力]タブを表示し、出力先の装置を選択します。音量が消音になっていないことも合わせて確認しましょう。

 

 

iPhoneやiPadをテレビに接続する

iPhoneやiPadで見ている動画をテレビで見たい。もちろんアップルTVがあれば、エアプレイ(AirPlay)ですぐに解決する事案ですが、そのためにアップルTVを用意するのはちょっと……というときは、変換アダプタを思い出してください。

iPhoneやiPadをテレビに接続するには、ライトニングとHDMIの変換アダプタを使います。ただし、最新のiPadプロは、ライトニングからUSB-Cにコネクタの変更があったため、USB-CとHDMIの変換アダプタが必要です。

 

 

Lightning-Digital AVアダプタ

【発売】アップルジャパン
【価格】5800円(税別)

LightningとHDMIの変換ケーブルも、アップルから「Lightning-Digital AVアダプタ」として発売されているのでチェックしてみましょう。




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