2018.12.07
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その簡便さと汎用性から、世界のSTEAM教育の現場で普及しているSphero社の球形ロボットに、新たな最上位モデル「Sphero BOLT」が登場。サイズはそのままに、カラーLEDマトリクスディスプレイによる表現力アップやセンサ類の強化が行われた。
さらに進化した教育ツール
スフィロ社は、早くから自社製品の教育ツールとしての可能性に着目し、ラインアップの強化を図ってきた。特に、球形ロボット「スフィロ」と専用のプログラミング環境、そして学校のカリキュラムを意識した課題を組み合わせた教育向けのツールセットを「スフィロ・イーディーユー(Sphero Edu)」と呼び、たとえば天体の動きのシミュレーションや、速度と時間と距離の関係性を探る実験、お絵かきなど、さまざまな科目に即した使われ方がなされている。
「スフィロ・ボルト(以下、ボルト)」の発表会では、スフィロ社CTOのジョン・キャロル氏や日本の初等教育現場におけるiPadやスフィロ導入に尽力されてきた情報通信総合研究所特別研究員の平井聡一郎氏も登壇。同社の教育への貢献やボルトの可能性について語った。
まず目を惹くのは、8×8のカラーLEDマトリクスディスプレイである。種々の情報を表示でき、プログラミングによる表現力が高まった。また、従来からのジャイロスコープ(姿勢・角速度計)と加速度センサにプラスして光センサを内蔵し、周囲の明るさに応じた処理や、光を追いかけたり光から逃げるような動作も可能となっている。さらに特筆すべきは、ボルト間での赤外線通信機能だ。ロボット同士での情報のやりとりやスウォーミング(編隊移動)を簡単に行うことができ、自律走行や集団行動的な処理への道が開かれた。そのうえで、バッテリ駆動時間も伸びて最低でも2時間動かすことが可能となり、連続した授業内などでの使い勝手が向上している。
「Sphero BOLT」は、完全防水の強靭な球形筐体を従来機種から継承しつつ、カラーLEDマトリクスディスプレイや地磁気&光センサ、赤外線通信機能を備え、駆動時間も倍増した。価格は1万9310円。また、「Sphero Edu」には教育者向け情報(https://sphero-edu.jp)と家庭向け情報(https://sphero-edu.jp/athome/)が用意されている。【URL】https://www.sphero.com/sphero-bolt