サンフランシスコで、ブルワリーツアーを企画したい!アメリカのクラフトビール事情もお聞きしました(前編)|くらしの本棚

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サンフランシスコで、ブルワリーツアーを企画したい!アメリカのクラフトビール事情もお聞きしました(前編)

本年2021年6月、日本ビール検定(愛称:びあけん)が初めてのCBT試験で無事に開催を終えました。
このビール検定の合格をきっかけに、人生を楽しんでいらっしゃる方をご紹介しているコーナー「マイ BEER ライフ!」。
今回ご登場いただくのは、サンフランシスコから3級受検にやってきて、合格を果たした大沼さんです。

日本ビール検定の公式サイトはこちら

<大沼美穂子さん>

プロフィール

・出身地     →新潟県胎内市
            サンフランシスコ(現在住) 

・現在の職業  →サンフランシスコを拠点にしている旅行会社勤務、ライター

・趣味      →街歩き、アメリカンアンティーク探し、スポーツ観戦

・自分PR   →2000年初めからサンフランシスコを拠点に、オリジナルのツアー企画や案内をしています。その最新情報は、トラベルライター、フードライターとして日本の大手ガイドブックのWEBサイトに毎週更新。また栄養士、フードコーディネーターの資格を生かして、日本の発酵食品の普及にも努めています。 


編集部:新潟県出身で、現在、サンフランシスコ在住の大沼さんにご登場いただきます!まずは、移住のきっかけをお聞かせいただけますか?

大沼さん:最初に渡米したのは1995年。留学でサンフランシスコに住み始めました。一旦日本に戻りましたが、2003年再渡米。それからずっとサンフランシスコに住んでいます。
私が住み始めた2000年代は食育の意識が高まったころなので、街が面白かったですね。今はIT産業の街に様変わりしたので、家賃が上昇中……。


ファーマーズマーケット。人参が山積み


海と山と畑が近いので、食材が豊富で食事がとても美味しい

編集部:美味しい食材がいっぱいあるサンフランシスコのビール事情を教えてもらえますか?

大沼さん:サンフランシスコ市内にはビール醸造所が20カ所以上あり、その半分は制覇しています。日本より一回り広いカリフォルニア州には、1,100カ所以上あります。全米各地で合計30か所くらいのブルワリーパブを訪れたでしょうか。
アンカースチーム社は日本でも有名ですね。テイスティングツアーはクローズしていますが、タップルームが再開してからすでに3回も行ってしまいました。世界中からやってくる観光客にサンフランシスコの魅力を紹介するツアーを企画しているのが、私の仕事です。


カリフォルニア州 チコにあるシエラネバダブルワリー


場内にあるタップルームで飲むのは至福の時間

編集部:なるほど!それで、クラフトビールに着目されたんですね。

大沼さん:人気のクラフトビール巡りもツアーに組み込みたいと思っていた矢先に、コロナでロックダウン。ツアーどころか外出もできなくなりました。ならば時間を有効に使うために、まずは「ビールのことを勉強しよう」と一念発起。ネット検索していたところ、『日本ビール検定 公式テキスト』に出会いました。「これ1冊読めば、鬼に金棒」という志のもと、とりあえず読み始めることに。

編集部:アメリカのクラフトビールは、世界中から注目を浴びていますから、ツアーに盛り込むのは喜ばれますね。

大沼さん:WEBで調べたり、現地に赴いたりしていましたが、コロナ禍で自由に動くことができず、またWEBサイトの情報だけでは、全体像がつかめない。何よりビールの基本知識がないので、とにかく公式テキストを読破しようと思いました。

編集部:公式テキスト本を読んでいただき、ありがとうございます!大沼さんの勉強意欲はさらに突き進み、ついに受検のために来日されました!

大沼さん:そうなんです。本を読み始めたのが2020年10月。2021年6月に行われる日本ビール検定までには、十分に時間があり、受検意欲に火が着きましたね。アメリカ人は資格をすごくリスペクトしてくれるので、「ビール検定合格」というのは、セールスポイントになります。

編集部:さらに!勉強するために、オンラインセミナー『ホッピンカレッジ\びあけん3級を目指そう/』 全5回コースに参加されましたね?セミナーはいかがでしたか?

大沼さん:時差なんて気にしてる場合じゃないと、セミナーにはすぐに申し込みました、びあけんとはどんなものなのかを知りたかったからです。テスト対策も重要でしたが、課題ビールを探す事でより理解が深まりました。受検を考えていらっしゃる方には、このセミナーは絶対お勧めです。今思うと、このセミナーでできたネットワークは大変貴重なものになりました。

編集部:2021年6月に「びあけん」を受検された感想は?

大沼さん:日本での仕事のスケジュールを調整して帰国しました。コロナ禍のためPCR検査を何度も行い、めげそうになりましたが逆に、日本入国後の隔離期間中は、集中して受検勉強ができました。
「合格したら、ツアーの企画ができる!」と仕事に直結していましたから、やる気倍増です。でも、サンフランシスコの仲間には受検はナイショでした。万が一「落ちたらどうしよう……」と弱気な部分もありますものね。

編集部:もともとビール好きだったのですか?

大沼さん:実は、ビール好きだった訳ではなかった私。サンフランシスコに住み始めて、「シエラネバタ ペールエール」を飲んでからビール好きに転向しました。きっかけは、自称ビール通の友人のホームパーティーで薦められ、一口飲んだ瞬間、「ビールがこんなに美味しいとは!」と衝撃でした。
ごくごく飲むものではなく、ゆっくり味わって飲む。日本とは飲み方が全く違ったのも興味深かったです。それ以来、アメリカの各地の地ビールが気になって、旅行や出張の度に味わうように。その度に「私って、ビールが好きなんだわ」とのめり込んでしまいました(笑)。日本では「とりあえずビール」の存在だったのが、アメリカの個性豊かなビールに出会い、アメリカに来て本当に良かったと心底感じた瞬間です(笑)。


シエラネバダ「サワーエール」


シエラネバダ「ネクタリン」

後編は9月10日更新予定です。カリフォルニアと言えば、ワインの世界的銘醸地。
さて、インタビューの行方は……。ワインとビールの違い、日米のお酒の習慣比較に発展していきました。

プロフィール

大登貴子(著者)
1970年北海道生まれ。サッポロビールに入社後、広報業務に従事。2012年、ビール文化を更に発展、普及させることを目的として「日本ビール文化研究会」を立ち上げる。現在、同会・理事事務局長。活動は、日本ビール検定(愛称:びあけん)主催、出版、セミナー開催など。びあけんは、本年で第10回となり、過去27,000名以上がチャレンジしている。本年よりコンピューターテストシステム導入により全国約280会場に拡大し、2021年6月1日~6月14日の期間内で選択して受検が可能に。公式HPにて申し込み受付中。


びあけん公式HP