詩、短歌、俳句の新しいカタチを探ります。紙から飛びだした「ことばのかたち」をお楽しみください

世田谷区下高井戸で野望の旗を揚げる

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【第11回】いのちのねっこ

2015.04.09 | さいとういんこ

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生まれたいという 意志があるから
うまれてくるのだ
 
生まれたいという 意志があったから
生まれてきたのだ
きっと じっさいに生まれないと できない用事が
この世にあったのだ
 
そして 生まれたこなかった
いのちのことをおもう
 
やどったけれど 生まれてこなかった
いのちのことを
 
おなかのなかは 究極の抱っこだ
腕をどんなにまわして 力を入れても
おなかのなかほどには 抱っこできない
 
抱っこが 足りていますように
おなかのなかで ぜんぶではなくても
用事がいくつかすんでいますように
 
ひとが いのちの木だとすれば
ねっこは 地面のなかにある
 
ねっこは 抱っこだ だから
抱っこが 人の ねっこになるのだ
抱っこして 抱っこされて。


 

2015.4.9

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