誰でも明日のことは考える
誰かが、コインランドリーで 何かを洗い流そうとしている
でもヒステリックな内面は洗えない
ポケットの小銭を数えて
どこまで行けるか
どこまで遠くに行けるのかを思案しながら——
見上げれば、青く、あまりに青く張りつめた空
汗ばむほどの陽気だというのに
都心では雹が降った
凍りついたものが、陽射しを裂き
アスファルトに乾いた音を立てた
張りつめた青空が、裂けて飛び散る
すさんだ心があげる悲鳴のように。
「大気の状態が不安定」
孤独の正しい位置につかないと
大気も不安定になるのか
孤独との正しい距離を測れないと
青空も裂けるのか
誰もがコインランドリーで洗っている
洗い流すことができないものを洗っている
心が揺れるように、大地も揺れるとき。
洗い流せないものだけが、より鮮やかになっていく
2014.5.19