天頂の囲碁七段を攻略してみた①~『とっておきの裏定石』編~ |978STORE

碁空 in 978STORE

【電子囲碁書店 碁空(ゴクウ)】は、囲碁がもっと楽しくなる情報や商品を紹介するポータルサイトです

天頂の囲碁七段を攻略してみた①~『とっておきの裏定石』編~

みなさま、こんにちは。囲碁編集部の山本です。

今回から新シリーズ「天頂の囲碁七段を攻略してみた」を始めます。
普通に戦うのではなく、ハメ手やマネ碁など何でもあり。コンピュータをどう攻略するかを研究していきたいと思います。
※攻略法を見つけられない限り、このシリーズが更新されることはありませんので、あらかじめご了承ください。

今回はこれを試してみようと思います。
小松英樹九段著『アマの知らない とっておきの裏定石』


果たして、天頂の囲碁七段を相手に「裏定石」は通用するのか?今回は私が、本書を読んでどうしても試してみたいと思っていた2型で勝負したいと思います。


まずは第17型。著者の小松先生の愛用の作戦です。高中国流から始まる布石作戦です。


成功例の一つの変化になりました!右辺も下辺も4線で地を囲えているので、黒が満足です。確定地の多さが魅力!


この後は、適当に左辺の白模様を荒らして、手堅く勝ち。まずは1勝!


2局目はこちらを試してみました。

第30型で取り上げた、大斜定石の変化形です。ここで、白の正着はスベリなのですが・・・(本書にはその変化も詳しく載っていますので、ぜひご確認ください。)


こうハッてきた瞬間に黒のポイントが確定します。天頂くんもまだまだですね。


カナメ石の白5子を取れました!説明するまでもなく、黒の大成功です。


前図のようになったらまあ負けないでしょう。後は手堅くまとめて勝ち!

なんと2戦2勝!裏定石すげえ!!

このブログを読んだ方は、「定石は互角に分かれるもの」という考えは即行で捨てましょう。そう言えるのは、定石の変化を知り尽くしている専門家だけです。

というわけで、天頂の囲碁に対して、「裏定石」は通用しました!
おそらく、定石を変化させるのは、コンピュータ相手に有効な作戦なのでしょうね。
「ディープラーニング」は膨大な量の棋譜を見るという学習なので、「見たことのない珍しい形」には正しく対処できない場合もあるのだと思います。
まあ、そのような弱点もどんどん修正されていくのでしょうが・・・

『天頂の囲碁6 Zen』は良い意味で弱点が残っており、いろいろな攻略法があると思います。その攻略法を見つける、というちょっとひねくれた楽しみ方もできると思いますよ(笑)

第2回があるかは分かりませんが、私もいろいろ試してみたいと思います。

それでは!