
2012年9月21日、iPhone 5が発売されました。画面サイズが大きくなり、CPU性能やバッテリー性能も向上させつつ、軽量化を実現しています。
またOSもiOS 6へとバージョンアップされました。iOS 6では、これまでWi-Fi接続時にしか使えなかったビデオ通話機能「FaceTime」がモバイル回線でも利用できるようになった他、FacebookがOSに統合されたたことにより、各種アプリからFacebookで情報を共有することが容易になったことなど、多くの機能改善が行われています。
iPhone 5の画面の物理サイズ(対角線の長さ)は「約4インチ」となっており、iPhone 4S以前の「約3.5インチ」に比べて若干大画面化が図られました。ただし横幅は変わらず、縦が長くなった形です。
画面のピクセル解像度もこれに応じて、従来の「960×640ピクセル」から「1136×640ピクセル」に変更されています。つまり、176ピクセル分だけ表示領域が増えたことになります。
一方、ステータスバーの高さ(40ピクセル)や、標準ブラウザであるSafariのアドレスバー(上部、118ピクセル)とメニューバー(下部、88ピクセル)の高さに変更はありません(本書p.094参照)。
したがってこれらがすべて表示された状態で、ブラウザのコンテンツ表示領域として使える高さは「890ピクセル」になります。 なお、デバイスピクセルレシオ(本書p.095参照)は従来と変わらず「2」となっています。
iOS 5までは、標準ブラウザ「Safari」でWebフォームからファイルのアップロードを行うことができませんでしたが(本書p.091参照)、iOS 6上のSafariではファイルアップロードにも対応しました。
ただし、Androidでは様々なアプリを使ってアップロードするファイルを選択できるのに対し、iOSは基本的に他のアプリケーションの管理下にあるファイルにアクセスすることができないようになっているため、ブラウザを使ってアップロードできるのは「写真」アプリ内に保存されている写真や動画のみです。
この他、カメラアプリを起動して、その場で撮影した写真をアップロードすることも可能です。Webフォームで「ファイルを選択」のバタンをタップするとメニューが表示され、「写真」アプリから選択することができます。
なおSafariによるファイルアップロードはiPhone 5の新機能ではなくiOS 6の新機能なので、iPhone 4S以前の機種でもOSをiOS 6にアップデートしてあれば利用可能です。
ただしiOS 6へのアップデートが可能なのはiPhone 3GS以降で、iPhone 3G以前の機種ではiOS 6へのアップデートは行えません。
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