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【第0回】Prorogue

2016.09.26 | 彩田眞里

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Prorogue

 3・11から数十年経ち人々の記憶からあの恐怖が薄れかかっていた二〇X五年八月二十一日、相模湾、東京湾北部でマグニチュード七・五と七・三の同時地震が発生。地震が夕飯の時間帯に起きたために、首都圏は壊滅的な被害を被った。それからさらに追い討ちをかけるかの如く同年九月二日、オオサカの中心部を走る上町(うえまち)断層帯(だんそうたい)がマグニチュード七の地震を発生させる。これら三つの大地震で日本の政府の機能はほぼ麻痺した。日本国民は動揺を隠せない。そんな中、国連が日本をアメリカ、ロシアと欧州連合で共同管理するという案が出されたが、時の首相足立(あだち)浩志(こうし)はこれを承服出来ないとして拒否。同年九月十九日、足立首相は青梅の議事堂に全国の知事を集めた。混乱のさなか、さらに混乱を招く様な宣言を首相はそこで行ったのである。それが「四十五道府県独立宣言」(トーキョーはサイタマに吸収合併、オオサカはきょうとに吸収合併された)であった。当然ながら国連もこれには驚きたまげた。結局正式な国として認められたのは、きょうと国(暫定日本政府)、琉球連邦、北海共和国そしてみえ国のみとなった。果たして日本は再興する事が出来るのか。

 

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