【第01回】昭和44年(1969) | マイナビブックス

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昭和流行語グラフィティ 第三巻

【第01回】昭和44年(1969)

2016.02.03 | 現代言語セミナー

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昭和44年(1969)

東大安田講堂、日大など封鎖解除となるが私大の入試は機動隊の警備のもとで行われるものものしさだった。アポロ11号打ち上げ成功、人類初めて月面に立つのニュースに沸き返ると共にベトナム反戦運動で荒れに荒れた年でもあった。

 

はっぱふみふみ

パイロット万年筆「エリートS」のCMで、大橋巨泉が「みじかびの、きゃぷりてとれば、すぎちょびれ、すぎかきすらの、はっぱふみふみ」と即興でやり、大流行となったもの。
CM開始後、3カ月ほどで同社の株価は倍となり、商品も生産が間に合わないほどの売れ行きをみせた。

 

ニャロメ

赤塚不二夫の人気漫画『もーれつア太郎』から生まれた流行語。

 

フォークゲリラ

フォークソングを歌って通行人を集め、現代の問題を討議する集団をいう。ベ平連の青年たちが中心になって始めたもの。

 

エコノミック・アニマル

パキスタンのブット大統領が、「日本人はしっかりしている」という意味でほめ言葉として用いたのが最初だったが、日本が経済大国となるにつれ、経済的利益ばかりを追い求める“経済動物”といった蔑称として使われた。

 

アッと驚くタメゴロー

日本テレビの人気番組『巨泉・前武ゲバゲバ90分』の中で、ヒッピー姿のハナ肇がいい、流行したナンセンス・ギャグ。

 

断絶の時代

P・F・ドラッカーの著書『断絶の時代』が翻訳出版され、流行語となった。

 

Oh! モーレツ

丸善石油のCM。純白のスカートが風にあおられた瞬間「Oh!モーレツ」とやるもので、モデルの小川ローザは、CMと共に一躍人気者となった。
また、子供達の間で、女の子のスカートをめくる「モーレツごっこ」も流行した。

 

やったぜ、ベイビー

大橋巨泉がテレビ番組の司会中に使ったことば。

 

チクロ

人工甘味料として食品などに用られていたが、発ガン性の疑いがあるため、この年の10月、全面的に使用禁止となった。

 

すぐやる課

10月、千葉県松戸市役所に、市民の苦情処理を行う窓口「すぐやる課」が誕生し話題を集めた。

 

プロ野球「黒い霧」事件

44年から45年にかけて、プロ野球界を大きな衝撃がおそった。
44年10月8日、西鉄ライオンズの投手永易将之が暴力団の野球賭博に関係し、1試合20~50万円で、八百長試合をしていたと発表され、11月28日には永易を球界初の永久追放にすると決定された。
永易の証言により、八百長試合に連坐したとみられる疑惑の選手が何人か浮上、プロ野球コミッショナー委員会はそれらの選手を召集し、45年5月4日、喚問会を開いた。
5月25日、コミッショナー委員会より裁決が言いわたされ、池永、与田、益田の3投手も永久追放となった。
プロ野球界を震憾とさせたこの事件は世上「黒い霧事件」と呼ばれている

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