昭和22年(1947)
民主化政策を推進し、労働者の団結の自由を認めたマッカーサーだったが2月1日のゼネスト中止の指令を発し、以後、徹底した反共政策がとられた。学校給食が始まり、子どもたちを飢えから救い、主権在民の新憲法もスタートした。
学校給食
戦後の食糧難で栄養不足になった児童を救うため、GHQの指示により、1月20日、全国主要都市の国民学校で学校給食が開始された。
これが全国的に広まり、29年には「学校給食法」が制定され、教育課程の一部として組み入れられるようになる。
六三制
4月1日から六三制がスタート。義務教育年限は、それまでの8年から9年へと延長された。
裏口営業
飲食営業緊急措置令が出た7月5日から、外食券食堂以外の飲食店は営業禁止になったが、表向きは閉鎖しながらも、常連客などを裏口から入れて、こっそりと裏口営業している店が多かった。
集団見合
戦争によって、婚期を逸した男女のために、この年の11月10日、第1回集団見合い大会が開かれた。場所は、東京多摩川の丸子橋下で参加者は386人、男女比は2対1と男が圧倒的に多かった。
赤い羽根
ア メリカのコミュニティ・チェスト(共同募金)運動にならって11月25日から1カ月間、全国共同募金運動が行なわれた。当初、募金者には、赤いブリキ製の バッジを渡したが、翌年の第2回からはこれに代わって「赤い羽根」となり、以後、共同募金運動とともに定着していった。
土曜婦人
織田作之助の新聞連載小説『土曜夫人』から流行した言葉で、住宅難のために夫婦二人きりになることが出来ず、土曜から日曜日にかけて、旅館などで夫婦生活を送る夫人のこと。
額縁ショー
東京新宿の帝都座で『ヴィーナスの誕生』というショーが行なわれた。
舞台に設えた大きな額縁の中にセミヌードの女性がじっと立っている、というものだったが、連日超満員の大盛況であった。
これ以後、「ストリップ・ショー」は各地で盛んとなり、内容も次第に過激化、当局の目を盗んで全裸になる「全スト」も行われた。
冷たい戦争
「cold war」の訳語で、第二次世界大戦後の米ソの対立を指す語。
3月12日、米大統領トルーマンが上下両院に対し、ギリシア、トルコ両国への援助を要請するトルーマン・ドクトリンを出し、ソ連への対決姿勢を示したことにより有名になった。反対に、武力戦争は、「ホットウォー」という。
第二の青春
『近代文学』(21年2月号)に発表された荒正人の評論のタイトル「第二の青春」から、流行したもの。
更生服
物資不足で服地の配給もほとんどなく、闇市で売られている服は高くて買えなかったため、女性たちは、もんぺや着物を工夫して洋服に作り替えて着用、これらを「更生服」という。
そのものズバリ
11月にスタートしたNHKラジオのクイズ番組『二十の扉』から生まれた流行語。
レクリエーション
仕事などの疲れを回復させるための休養、保養をいうが、GHQの指導する「レクリエーション」とは、アメリカをモデルとするコミュニティ・レクリエーションつまり、みんなで楽しく余暇を過ごそうというもの。