【第6回】観光島の光と影――心に残るグアムの女性たち―― (4) | マイナビブックス

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旅行小説「旅は一期一会」

【第6回】観光島の光と影――心に残るグアムの女性たち―― (4)

2016.02.03 | 武山博

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地元民が護り続ける島の静けさ

 

 明くる日、半日のツアーに榎本さんも参加することになった。榎本さんは前日、「潜水艦アトランティス号の体験」コースを取ったらしいけど、やっぱり一応、観光地も見ておきたいという。

 ロビーに出ると、ひどく混んでいる。みんな半日コースなのか? と吃驚りしたんだけど、昨日の世話好きの旦那の姿もあって、その大きな声から察して、午前中、またも、もう一つの代表的な「ガレリア」というショッピング・センターの買い物に出掛ける希望者が集まり送迎バスの来るのを待っているのだ、と判明した。全くタマゲタ人たちだよ。そのうち人数を確認していた旦那が、「君らも行くのか?」と聞いてきたんで、皮肉を込めて「ボクらは恋人岬や、ほかの名所めぐりをするんです」と胸を張った。

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