8月はペルセウス座流星群と金星食の2大天文現象を同時に楽しもう


8月はいよいよ三大流星群の一つであるペルセウス座流星群と23年ぶりに見られる金星食の2大天文現象が起きます。夏期休暇中の方も多いので、今から楽しみですね。

 

スイフト・タットル彗星を母天体するペルセウス座流星群は、天候と観測条件(周囲に明かりがないなど)が良ければ1時間に30〜50個近い流星を見ることができるでしょう。12日の深夜から13日の明け方(4時ぐらい)にかけてもっとも多く流れますが、13日0時35分から月が昇ってくるので若干空は明るくなります。しかし、月齢24.9の三日月なのでそれほど大きな影響はありません。輻射点(放射点)もある程度高い位置になっているのでそれなりに見やすいはずです。

 

ペルセウス座流星群は、明るい流星が見られる可能性が高いことでも有名で、あまり苦労せずに流星観賞を楽しむことができます。数が多くても暗い流星が多いと街中や街灯が近くにあるような場所ではほとんど見ることができません。ペルセウス座流星群は希ですが、火球が出現することもある流星群なので、比較的明るい場所でも流星が見られる確立が高くなります。

 

かなり昔ですが、ペルセウス座流星群の観測準備をしている最中に夜にも関わらず自分の影が見えるほど突然背後が明るくなり、驚いて振り向いてみると大火球でした。流星がすっと流れるというよりは、火の玉が落ちてくるような感じだったことをよく覚えています。また、途中で複数に分裂して落ちて行くものや全天の3分の1近い長さのものもありました。あの時の驚きと感動が、より天文に対する情熱を高めてくれたように思います。

 

流星を思い切り楽しみたい、あるいはお子さんに流れ星を見せてあげたい、という方は今年のペルセウス座流星群が良いチャンスです。火球だけでなく、流星が通った後に煙のようなものが見える流星痕など、運が良ければ一生の思い出に残る現象を見ることができるかもしれません。大きな流星に出会うことができれば、3回どころか5回は願いごとを唱えることができます。また、広角レンズを使用した固定撮影でも流星が写る確立が高いので面白いと思います。

 

ペルセウス座流星群の翌日14日には金星食があります。7月15日の昼間に木星食が起きたばかりですが、今回は14日の2時44分から月への潜入を開始して3時29分に出現するため(東京の場合)、夜空でたっぷりと楽しむことができます。23年ぶりですから、こちらもかなり珍しい天文現象です。次回は2063年5月31日なので見逃せません。

 

当然ですが、ペルセウス座流星群もまだ活発な時期なので、両方同時に楽しむことができます。ある意味、月食よりも貴重な体験となるのではないでしょうか。

 

 

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