それをしも詩と呼ぶのなら
夏至の水銀柱が登り詰めたところから 積乱雲が生まれ、 また積乱雲が生まれ 巨大な渦を巻きながら列島のなかばを覆った 南木曽、読書地区 「よみかき」という地名には およそ読みえぬものが潜んでいる.....
アーキテクト
この国に来た観光客が最初に驚くのは 空間のあらゆる方向へ広がるやねとふねの絶景ではなく 地図と本である 観光案内所へ行くか、街角の書店に入ってもいい 地図をください ほんものの地図を 新しいガ.....
戦争が降ってくる
白いスニーカーを洗ったら また、空が高くなった 積乱雲が湧き上がり 張り詰めた空を、さらに押し上げる 影は夏の陽射しに抗議して 足元に小さく小さく凝っていく まるで、塊のように それは、限界集落にも見える .....