先週のダービーでは◎トーセンスターダムが先行する絶好の展開だったが、内ラチにぶつかるというアクシデントが発生。若さを露呈するような馬を本命にする時点でセンスがなかったと言うしかないが、武豊騎手が「最後は3頭の叩き合いになるかなと思ったんですけど」と語ったように、チャンスはあったように思えたが……。
もっとも、過去を振り返っても仕方がない。安田記念を当てるために全力を尽くしていこう。
■安田記念の好走血統
安田記念はペースが緩まないため、脚をためることができない。よって、瞬発力よりも持続力や底力といった要素が重要になってくる。
瞬発力が求められないとなると、瞬発力を武器とする馬たちにとって厳しいレースということができる。つまり……
サンデーサイレンス系にとって鬼門となるレース
それが安田記念なのだ。
過去の好走馬たちの血統を見てみると、そのことが明確にわかる。例えば歴代勝ち馬の父を見てみよう。
2013年
ロードカナロア
父キングカメハメハ
2012年
ストロングリターン
父シンボリクリスエス
2011年
リアルインパクト
父ディープインパクト
2010年
ショウワモダン
父エアジハード
2009年
ウオッカ
父タニノギムレット
ご覧のとおり、父サンデーサイレンス系の馬は1頭しか勝っていない。しかもリアルインパクトはディープインパクト産駒にしては瞬発力がない馬で、持続力や先行力で好走するタイプの馬だ。
勝ち馬だけではない。過去15年の好走馬のうち11頭が父非サンデーサイレンス系だった。
まとめると、瞬発力を活かす競馬で台頭してきた馬にはマイナス評価を与えざるをえない。
特にサンデーサイレンス系は安田記念のペースに戸惑う可能性が高い。
今年、出走馬のほとんどがサンデーサイレンス系だからこそ、父非サンデーサイレンス系を侮ってはいけないのだ。
■道悪の府中に対応できる血
もう一つ注目しておきたいことがある。それは「道悪適正」だ。
週末も雨が続くため、安田記念当日は馬場が渋った状態である可能性が高い。
となると、気にしなければいけないのが、重馬場になって台頭していくる血統である。
ここ数年、安田記念は良馬場で行われている。このため、「府中のマイル重賞」に範囲を広げてみていこう。
2009年以降、道悪で行われた府中の重賞で好走した馬の血統を見てみると、多くの馬が「ある血」を共通して持っていたことが分かる。
その血とは「グレイソヴリン」だ。
2014年の東京新聞杯を除き、すべてのレースでグレイソヴリンの血を持った馬、しかも穴馬が激走している。
マジックタイム(3番人気2着)
父母父トニービン(グレイソヴリン系)
アプリコットフィズ(6番人気2着)
父ジャングルポケット(グレイソヴリン系)
マイネイサベル(5番人気2着)
父テレグノシス(グレイソヴリン系)
デルマドゥルガー(4番人気3着)
父母父トニービン
アブソリュート(5番人気1着)
父母父クリスタルパレス(グレイソヴリン系)
キャプテンベガ(15番人気2着)
母父トニービン
スマイルジャック(9番人気3着)
父母父クリスタルパレス
ご覧のとおりだ。しかも1、2番人気は1頭もいない。すべて3番人気以下の馬が激走している。これは「適正が高い」以外に考えられない現象だ。
ちなみに2014年の東京新聞杯は出走馬の中にグレイソヴリンを3代以内に持っている馬が、ブービー人気馬の1頭しかいなかったため、不発も致し方なかった。
今年、グレイソヴリンの血を持っている馬といえば……
ジャスタウェイ
父母父トニービン
血統的な観点からも、信頼性の高い馬と言えそうだ。
ただジャスタウェイに関しては、1番人気で信頼性が低いハーツクライ産駒だ。
その辺りも考慮して、予想していく必要がある。
安田記念の最終結論(予想)は日曜日の午前中に配信予定の『メインレース徹底予想』で! お楽しみに!
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