倉本匠馬コラム「第3回 2014年新種牡馬(2)」


今週も2014年新しく登場する新種牡馬について書いていきたいと思います。
数が多いので有力馬を2~3回に分けて取り上げていきたいと思います。
前回はハービンジャーとエンパイアメーカーを取り上げましたが、今回はヴァーミリアンカネヒキリキンシャサノキセキ

 

ヴァーミリアン 父 エルコンドルパサー 母父 サンデーサイレンス 供用地 日高・ブリーダーズSS
2歳の時には芝で重賞勝利しましたがクラシック路線で結果を残せずダートに転向。その後ジャパンCダート、フェブラリーS、JBCクラシックで3度勝利し7年連続性重賞制覇を成し遂げ計GⅠ9勝を制覇しました。初年度から216頭の種付けが行われており楽しみな新種牡馬です。
(評価)
芝△ダート○距離 中距離総合評価 D

馬体を見ると芝ではなく完全にダート向きです。身体のバランスも悪くはなく距離もマイル~中距離辺りが良さそうです。芝で走れそうにない分活躍する路線が限定されてしまうので種牡馬ランキング上位への進出は厳しそうですが南関東の地方競馬やローカルダート辺りで良い成績を残す馬が増えそうです。2歳戦より古馬で活躍馬が出てくるか注目したい所です。

 

カネヒキリ 父 フジキセキ 母父 Deputy Minister 供用地 新冠・優駿SS
3歳時にジャパンダートダービーに加えジャパンCダートを勝利しました。4歳時にもフェブラリーSを勝利したもののその後屈腱炎で2年以上の休養を余儀なくされてしまいます。しかし、復活後にジャパンCダートを優勝する復活劇を見せてくれました。父フジキセキの後継種牡馬として期待されており初年度から168頭と種付けされています。
(評価)
芝△ダート○距離 マイル~中距離総合評価 D
フジキセキ産駒らしい身体つきをしていますがヴァーミリアン同様にダート向き。距離はヴァーミリアンほど長い距離ではなくマイル辺りがベストパフォーマンスを見せれそうな種牡馬です。この馬も古馬になってから活躍馬が出てくるか注目したいと思います。

 

キンシャサノキセキ 父 フジキセキ 母父 Pleasant Colony 供用地 安平・社台SS
南半球産駒という事もあって活躍は5歳からと遅めでした。ただ、スワンS、阪神C、オーシャンS、高松宮記念を4連勝するなど素晴らしい活躍を見せました。カネヒキリ同様にフジキセキの後継種牡馬として期待されており初年度は急な種牡馬入りだったにも関わらず154頭と種付けされています。
(評価)
芝○ダート△距離 マイル総合評価 D
フジキセキ産駒ですがこちらは芝向きのタイプ。身体のバランスも良く距離もスプリントよりもマイル路線の方が子供は活躍馬が増えそうです。キンシャサノキセキ自体晩年になって活躍した馬なので子供もそういう傾向に出るかもしれません。フジキセキの後継種牡馬として名を馳せていくか楽しみです。

 

今回は3頭に取り上げて見ていきました。どの種牡馬も得意な路線がありそうで適性がある所では活躍馬が出てもおかしくないと思います。エンパイアメーカーやハービンジャーに対してどこまで戦えるか注目したいと思います。

カテゴリ: 倉本匠馬