30目得できる!? 新刊「荒らしのテクニック」

 

山田規三生九段の最新刊「荒らしのテクニック」が来月発売されます。
相手の模様・勢力圏に入っていくのが怖い、という方に特にお勧めできます。

早速ですが、第1章「どこまで入るか」の最初の問題がこちら(白番)。

 

下辺の黒模様にどう入っていくかというのがテーマです。
最初にこの問題を見た私、
下辺の黒模様に打ち込むのはヤキモチ、ここは模様の境界線に打って浅く消すのが正解だろう…と考えました。
が、本問の場合はもっと強気の手が成立するのです!

 

それが上図、白1の打ち込みです。
この手、実戦で打つとなると相当怖いですよね。白3以降、黒からきつい攻めを受けそうですから。

 

実際、黒5までとなると、白はただ逃げているだけのように感じます。
ところが…

 

白1,3,5と露骨に眼を確保するのがよいのです。
黒から多少いじめられそうですが、周囲の利きを利用して白は二眼確保できます。
この白が生きてしまうと、下辺にできそうだった黒地は雲散霧消。それを代償に得た利益もほとんどありません。分かり易く白優勢となります。

 

このように荒らしのテクニックを知っていると、一気に局面を優位に進めることができます。
帯にある「30目得する」もあながち大げさではないことがお分かりいただけたでしょうか?

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