「楽しく解いて強くなる 蘇耀国の詰碁」まもなく発売

前回紹介記事

 

楽しく解いて強くなる 蘇耀国の詰碁」明日発売です
本問題集の特徴は次のとおり。
・初手の候補が限定
・コウは不正解
・少し難しい問題は、問題を分割して出題

 

以上のように、読者になるべく自力で問題を解いてもらい、詰碁のおもしろさを知ってもらうことが本書の一番のテーマ。
これは蘇耀国九段自身も、かつて詰碁は苦手だったことに起因しています。

 

問題の難易度としては、初段を目指す2、3級の棋力の方にぴったりでしょう。
ですが、有段者でもこれまで詰碁を避けていた方はいるはず。本書を詰碁アレルギー克服の第一歩として活用されてみてはいかがでしょうか?

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「タイトル獲得数」の囲碁界、将棋界の違い

今月発売される「至高の決断~徹底比較!トップ棋士の大局観~」。

 

8年前に発売されたものを今回再編集するにあたり、3人の著者プロフィールに記載する通算タイトル獲得数も最新の数字に修正しました。3者のタイトル獲得数を合わせると、何と86。歴代一位である趙治勲先生の73を越えてしまいます。

 

さて、この「タイトル獲得数」。囲碁界と将棋界では定義が若干違うということに恥ずかしながら最近気がつきました。
囲碁の場合、「タイトル獲得数」は七大タイトルだけでなく、新人王戦やNHK杯など含めた、公式棋戦全てが含まれています。
一方、将棋の「タイトル獲得数」は普通七大タイトルの獲得数を指すそうです。
日本棋院と将棋連盟、それぞれのHPにある棋士プロフィールの表記でもその違いが分かります。

 

ちなみに囲碁方式だと羽生善治四冠のタイトル獲得数は134! 恐れ入りました。

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「思考の決断」これほど違うトップ棋士の大局観」

引き続き、「至高の決断~徹底比較!トップ棋士の大局観~」の内容の一部をご紹介します。

 

前回紹介記事

 

井山七段(当時)が「難しい」といったこちらの局面。山下九段はどう判断したか?

山下九段の意見は黒持ち!井山七段は白持ち(前回記事参照)でしたから、両者で判断が分かれたことになります。こうした布石感覚の違いが分かるのが本書の一番おもしろいところですね。

 

さて、このあと山下九段は右辺で適切な手が見つからなかったため、上辺のヒラキを考えるのですが、そのヒラキの位置にも苦心されます。そして出した結論がこちら。

続いては依田九段。
初めに示した候補は下辺黒1子からコスむ手でしたが、検討した結果、右辺のカカリを選択。
結果的には井山七段と同じような想定図になりました

3者の回答が出揃ったところで、小松九段による総括になります題材にした対局は40年も前の対局でした。

この小松九段の総括ページが地味におもしろい。
今回の依田九段が示した手に対しては、「もっと工夫してくれると期待していたのになあ(笑)」とのコメント。なかなかの辛口です。同世代の依田九段にだからこそいえるのでしょうが。

 

ちなみに実戦の黒・橋本宇太郎先生は黒1のケイマを選択されました。3者の結論にはなかった図です。

以上がテーマ図1題分の流れです。
それぞれの棋士の結論図しか紹介できませんでしたが、そこに到るまでの変化図も非常に勉強になります。
テーマ図はこの問題含め、全11題。
トップ棋士達の頭の中でどういった思考が展開されているか、その一端を本書で垣間見ることができるでしょう。
発売は6月23日の予定です。

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