スマートフォンの普及によってインクジェットプリンタは新しい時代に突入しようとしています。無線LANからの印刷は当然のことスキャニングや消耗品の確認まですべてスマートフォンから可能になりました。2012年に新製品とともにその最新情報を追います。
無料iPhoneアプリで印刷スタイルは新時代に
従来の携帯電話に代わって急速に普及しているスマートフォン。便利であるだけにその活用範囲は大きく広がっています。その中で「プリンタに直接印刷したい」という要望は高かったのですが、アップルが提供するAirPrintに対応したプリンタがなかなか発売されなかったり、あるいは各プリンタメーカーの専用アプリの開発が遅れたりと実現されるまでに時間がかかってしまいました。
しかし、2011年末には、ようやくプリンタメーカーの専用アプリも出揃い、特にインクジェットプリンタは写真だけでなく書類やパソコンを経由せずに印刷できるようになりました。しかもメールやクラウドを利用した印刷も可能になるなど、今後はパソコンいらずの印刷が定着するかもしれません。
今回は、2012年のコンシューマー向けインクジェットプリンタの新製品とともにユーザーにより便利な環境を提供してくれる各社のiPhoneアプリについて、その機能と使いやすさを検証したいと思います。なお、iPhoneアプリを中心に紹介していますが、各社ともAndroid版もリリースしており、機能的には重なる部分も多いので多少なりとも参考になるのではないでしょうか。
iPhoneやiPadから可能な印刷方法は？
2011年末の段階では、まだAirPrint対応していないプリンタや機能がすべて盛り込まれていない無料アプリも見受けられましたが、この1年で各社ともかなり充実した内容になりました。Macのプリンタ共有機能を利用してAirPrintで印刷できる「AirPrint Activator」のようなサードパーティのアプリを利用しなくても印刷できるようになりましたが、古いプリンタはアップルのAirPrintやメーカー純正のアプリに対応していないことも多く、まだまだその価値は高いと言えます。
AirPrintって何？ 無料アプリって何？そもそもiPhoneからどんな印刷方法があるの？という方も多いかと思いますので、2012年末時点でのiPhone（iPadも含む）からインクジェットプリンタに印刷する主な方法をまとめてみました。
AirPrintを使う
AirPrintは単独のiPhoneアプリではなくプログラマーがこの技術を組み込んでiPhoneアプリを制作することによってそのアプリから印刷ができるようにするためのアップルが提供しているテクノロジーです。そのため、すべてのiPhoneアプリから印刷できるわけではなく、iPhone標準搭載のアプリでもできるものとできないものがあります。iPad （全モデル）、iPhone （3GS 以降）、iPod touch （3rd generation 以降）に対応しており、プリンタドライバが必要なく対応アプリであれば簡単にすばやく印刷することができますが、プリンタも対応している必要があるため比較的新しいモデル以外は利用できません。
各社の無料iPhoneアプリを使う
各メーカーが提供している無料アプリを利用してMacを経由せずに直接印刷することができます。対応モデルは限られますが高機能なアプリが多く、しかも無料で提供されています。操作が簡単でトラブルが少なく、従来は無線LAN（Wi-Fi）でネットワークに接続されている必要がありましたが、プリンタと1対1で直接やり取りできる製品も登場しています。また、iPhoneから直接スキャニングしたりGoogle DocsやEvernoteといったクラウドサービスのデータを印刷することもできます。各社から提供されている主なiPhoneアプリは以下になります。
◯キヤノン：Canon iEPP（Easy-PhotoPrint）
◯エプソン：Epson iPrint
◯HP：HP Printer Control
◯ブラザー：Brother iPrint & Scan
メールプリントを使う
アプリを使用せずにデータをメールに添付する形でMacを経由せずに直接印刷することができます。メールを利用するため送信元のデバイスを選ばず遠く離れた場所からでも印刷が可能です。しかし、メールを利用するため添付できる容量に限界があり、さらに各メーカーのサーバにプリンタを登録する必要があります。
クラウドプリントを使う
iPhoneアプリからの印刷とは違いクラウドプリントに対応したアプリを使ってクラウド上のデータをiPhoneから印刷できます。対応のクラウドサービスに登録している必要があります。
AirPrint Activator
Macに接続したプリンタを共有機能を利用してiPhoneから印刷することができるMac用のアプリです。各メーカーのプリンタがまだほとんどAirPrintに対応していない頃からリリースされていました。常にMacが起動している必要がありますが、無料iPhoneアプリやAirPrintに対応していない古いプリンタも利用できることがあります。
各アプリケーションおよび詳細な情報は無料電子雑誌「Creative Now」（創刊準備号Vol.13）でお楽しみください。iPad上で50ページにわたる詳細な特集記事となっています。
【情報アップデート：最新記事「無料で印刷できるiPhone&Androidアプリ」は特設サイト「nenga.jp」に掲載されています】
Creative Now 創刊準備号Vol.13より
Creative Now最新号では各メーカーの無料アプリを紹介。
最新のインクジェットプリンタも併せて解説します。
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古澤氏は作詞家としてparis matchやMISIAなど、多数のアーティストに楽曲を提供しています。また、プロデュースを担当したヒップホップアーティスト Big Logicが、2002年のシングル『Hyde Ha』で米ビルボード誌R&B・Hip Hopシングルセールス8位を記録するなど、プロデューサーとしても活動しています。
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