ワコム、最新ペンタブレット「Intuos5」はどう変わったか?


ワコムがペンタブレット「Intuos4」の後継機にあたる「Intuos5」をついに発表しました。Intuos4の発売から2年の月日を経て登場するIntuos5は、どのようなペンタブレットになっているのでしょうか。

 

こちらが「intuos5」。発売は2012年3月16日で、価格はオープン。サイズはsmall、medium、largeの3種類。

 

ユーザーからは、Intuos4で「完成の域に達している」という評価も多かった同シリーズ。まず、Intuos5で最も進化したと思われるのは、その操作環境です。Intuos4同様、タブレットのサイドには、タッチホイールとファンクションキーがレイアウトされています。しかし、この運用が大きく変わりました。Intuos5では、新UI技術「ヘッドアップディスプレイ」を採用することにより、これらのサイドのホイールやキーをより使いやすいものにしています。ヘッドアップディスプレイでは、これらのボタンにより設定した各機能や内容を、タッチホイールやファンクションキーにワンタッチするだけで、PCのモニタ上にわかりやすく表示します。これにより、手元のボタン操作を減らし、視線の移動を最小限に留めることができます。

 

Intuos4では、設定をカスタマイズすればするほど、PCのモニタから視線を外しタブレット上のボタンを操作しなければならない場面もありました。今回の機能追加により、かなり作業効率は向上すると思われます。

 

また、Intuos5にはマルチタッチ対応モデル「Intuos5 touch」がラインアップに追加されています。これは、描いている画像データに対して、スクローク、拡大縮小、回転、などの動作を、電子ペンやボタンを使わずに、タブレット上での指によるアクションで実現するというもの。そう、スマートフォンやタブレットPCではおなじみの操作が、Intuos5でも実現されるのです。これにより、さらにボタン操作やPCのキーボード操作も減り、より実際に紙に絵を描くのに近い感覚で、ペンタブレットが操作できます。

 

画像の回転などを、直接ペンタブレット本体の描画エリアにタッチすることで行なえる。

 

また、Intuos5では、Intuos4の後発ラインアップとして登場したワイヤレスモデルに全製品が対応。オプションのワイヤレスキットを購入することで、PCのモニタ前という環境にこだわらず、自由な場所や姿勢で描くことができます。なお、ワイヤレスキットは、「Intuos5 touch」のsmall、medium、largeの3モデルで、あらかじめ付属している製品も用意されています。

 

接続ケーブルなしで、自由なセッティングで使用可能となった。

 

Intuos5の大きな変更点はまだあります。肝心の描き味に関する部分です。電子ペンの、筆圧2,048レベル、筆圧荷重を最小1グラムから感知というスペックは変わりませんが、タブレット本体の表面がソフトなラバー仕上げとなり、電子ペンのグリップもラバーグリップとなり、より使いやすくなりました。電子ペンのグリップは握りやすく、滑りにくくなり、タブレット本体の表面は電子ペンや素手の操作に最適な抵抗を持つものとなっています。

 

電子ペンと本体の素材も確実に進化。

 

今回のIntuos5における様々な進化は「より直感的な操作を実現させ、作業効率の向上を図る」という方向を目指しているように感じられます。また、今後もIntuos5の新機能や情報をお伝えしていきたいと思います。

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