ワコム「Inkling」でクリエイエィブが変わる?


「Intuos4」などのぺンタブレットで知られるワコムが、何処でも使えるスケッチツール「Inkling」を発表しました。

Inklingとは、専用デジタルペンとレシーバーがセットになったスケッチツール。デジタルペンを使用して、レシーバーをセットしたペーパー上にアイデアやスケッチを描くと、そのまま描いた内容がデジタルデータに変換され記録されるという優れもの。

当然、この変換されたデジタルデータは、USB接続でPCに転送することもできる。専用のデジタルペンは、1,024レベルの筆圧を感知可能で、手描きのニュアンスも忠実にデジタルデータに反映される。なお、レシーバー部分は、2GBのフラッシュメモリ搭載。描いたスケッチのデジタルデータをPCで加工するための専用ソフトウェア「Inkling Sketch Manager」も同梱されています。また、Inkling Sketch Managerでは、レシーバーで取り込んだスケッチデータを3つのレイヤーに分割することも可能とのこと。

 

これまでクリエイティブにおいて、手描きのスケッチやアイデアをデジタルデータとして活かす方法といえば、「手描きスケッチを、なんとかPC上で再現する」、「手描きスケッチをスキャン/撮影してデジタルデータ化する」というのが、一般的だったと思います。もちろん、「iPad、液晶ペンタブレット、ペンタブレット、マウスなど使い、最初から手描きスケッチ感覚でデジタルデータを作成する」という手法もあります。Inklingは、これらの「手描きのスケッチやアイデアを、なんとかしてそのままデジタルへ」というクリエイティブの制作フローを大きく変える可能性を持っています。「Photoshop」などのツールを使用する前に、手描きスケッチをレイヤー分割できるという機能も、色々と使えそうです。

なお、画像データはベクトル形式とラスター形式で保存可能で、対応保存形式はBMP/JPG/TIFF/PNG/SVG/PDFとなっています。「Photoshop」、「Illustrator」、「Autodesk SketchBook Pro」などのアプリに直接エクスポートすることも可能です。デジタルペンとレシーバーは充電池駆動で、連続使用時間はデジタルペンが最長15時間/レシーバーが最長8時間。対応システムは、Windows 7/Vista/XP(SP3)日本語版(64ビット版を含む)、Mac OS X 10.4以降(10.7への対応は準備中)となっています。価格は、1万7,980円で、2011年9月下旬にワコムのオンラインストア「ワコムストア」で発売されます。

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