IIJmioは格安SIM(MVNO)、楽天モバイルはau・ドコモ・ソフトバンクと同じMNOキャリアです。
どちらも料金がとても安く、コストパフォーマンスの高いブランドとして人気なため、どちらを契約しようか迷っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、IIJmioと楽天モバイル、どちらも契約したことのある私が、両社のスペック、通信速度、料金などさまざまな観点から徹底比較していきます。
「IIJmioと楽天モバイルを比較したいけど面倒くさい」そんな方は、ぜひお役立てください。
他社の格安SIMと比較したい方は、以下の記事もおすすめです。
【スペック】IIJmioと楽天モバイルの基本スペックを比較
楽天モバイル | スペック比較 | IIJmio |
---|---|---|
2位 | 当サイトRANK | 7位 |
59.1Mbps | 平均速度 | 48.1Mbps |
12.3Mbps | 12時台速度 | 11.3Mbps |
楽天回線 | 回線 | au、ドコモ回線 |
〇 | 5G | 〇 |
〇 | eSIM | 〇 |
〇 | iPhone購入 | 〇 |
クレカ、口座引落、代引、楽天P | 支払方法 | クレカ |
〇 | テザリング | 〇 |
〇 | パケット繰越 | 〇 |
〇 | パケット分け合い | 〇 |
オンライン | サポート | オンライン |
〇 | キャリアメール | × |
15分 1,100円 | かけ放題 | 5分 500円 10分 700円 無制限 1,400円 |
まずはIIJmioと楽天モバイルの基本的なスペックを比較しましょう。
IIJmioは2GB850円から(データ通信専用SIMは440円~)利用できる、定額制の格安SIM(MVNOキャリア)です。
一方の楽天モバイルは、3GB以内1,078円~3GBから20GB以内2,178円~20GB以上から無制限3,278円の段階制プランを提供するMNOキャリアとなります。
昨今では、IIJmioが30GB、40GB、50GBの大容量プランを増設し、楽天モバイルはプラチナバンドの開始や急速な基地局の増設など、どちらもサービスのパワーアップに積極的です。
IIJmioの基本スペック解説
IIJmioで提供されているメインプラン「ギガプラン」では、2GB/5GB/10GB/15GB/20GBに加え、2024年2月から新たに大容量プランが追加され、30GB/40GB/50GBの選択肢が利用可能となりました。
楽天モバイルとは異なり「月に〇GBまで」と自分に合うデータ容量を選択する一般的な料金システムですが、音声通話SIMを選んでも2GB850円と、月額料金はかなり格安です。
また、翌月へのデータ繰り越し、データシェア、データプレゼント、家族割、セット割など、スマホを利用するにあたって欲しいサービスはほぼ全て揃っている印象。
通信速度も格安SIMとしては速いですが、お昼の回線が混雑する時間帯には通信速度の低下が見られるため注意しましょう。
運営会社は、日本のインターネット業界をけん引するパイオニア的存在の株式会社インターネットイニシアティブです。
信頼度の高さもIIJmioの魅力といえるでしょう。
以下の記事では、IIJmioユーザー51人に実施したアンケート調査の結果をご紹介しています。IIJmioの使い心地が気になる方は、ぜひこちらもチェックしてくださいね。
楽天モバイルの基本スペック解説
楽天モバイルは0GB~3GB1,078円/3GB~20GB2,178円/20GB~無制限3,278円と、月々のデータ使用量にあわせて、3段階で料金が変動する料金システムです。
全く使わない月も、たくさん使う月も自動で最適な料金を適用し、無駄のない通信費を実現します。
どれだけ使用しても3,278円より高くなることはなく、さらに無制限でも高速データ通信が利用できるのは楽天モバイルならではの魅力といえるでしょう。
また、楽天モバイルでは、家族割のほか、65歳以上のシニアプログラム、22歳までの青春プログラム、12歳までのこどもプログラムと、年代にあわせた割引サービスも用意しています。
加えて、通話専用アプリの「Rakuten Link」を利用すると国内通話料金が無料となるのも嬉しいポイントです。
なお、以下の記事では楽天モバイルユーザー100人の口コミや評判をご紹介しています。
独自のアンケート調査結果を公開していますので、気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね。
IIJmioと楽天モバイルの違い
IIJmio | 楽天モバイル | |
---|---|---|
料金プランの違い | データ容量で選ぶ一般的な料金プラン(2GB~50GB) | 3GB~20GB~無制限のシンプルな段階制プラン |
使用回線の違い | ・au回線 ・ドコモ回線 | ・楽天回線 ・au回線(パートナー回線) |
サポート体制の違い | ・メール ・チャット ・公式X ・インターネット通話 ・一般電話 | ・実店舗 ・チャット ・一般電話 ・楽天モバイルコミュニティ |
かけ放題オプションの違い | ・5分かけ放題:月額500円 ・10分かけ放題:月額700円 ・無制限かけ放題:月額1,400円 | ・Rakuten Linkアプリ使用:24時間国内通話無料 ・15分かけ放題:1,100円 (Rakuten Linkアプリを使わない通常の音声通話) |
セット割の違い | 毎月660円割引(+IIJmioひかり) | 初めての利用で最大6ヶ月間楽天ひかりの月額料金が0円(+楽天ひかり) |
支払い方法の違い | クレジットカード | クレジットカード/口座振替 |
IIJmioと楽天モバイルで主に大きく異なる箇所をまとめました。
詳細は以下よりじっくりと比較していきますので、まずはこちらの表で大まかに違いを把握してもらえたらと思います。
IIJmioはau回線、ドコモ回線が使えて、データ容量が選べるタイプ。
楽天モバイルは楽天回線をメインとして、au回線も無制限通信対象の段階制料金タイプとなっています。
そのほかにも、かけ放題オプションや、支払い方法、実店舗が多い・少ないといった違いも挙げられるでしょう。
【速度】IIJmioと楽天モバイルの速度の違いを比較
キャリアを比較する際に気になるのが通信速度ですよね。
当サイトではIIJmioと楽天モバイルで時間帯ごとにスピードテストを実施し、各社の時間帯ごとの通信速度や、1日の平均通信速度を調べました。
どちらも時間帯によって通信速度に若干のバラつきがありますが、1日の平均通信速度でいうと、楽天モバイルの方がやや優勢です。
1社ずつスピードテストの結果を見ていきましょう。
IIJmioの通信速度
当サイト速度ランキング | ||||
平均速度 | 昼休み時間の平均速度 | |||
48.1 | 11.3 | |||
8時 | 12時 | 15時 | 18時 | 22時 |
29.8 | 11.3 | 69.3 | 97.5 | 32.6 |
IIJmioの1日の平均通信速度は44.6Mbpsで、当サイトでは12社中7位となっています。
格安SIMの通信速度としては一般的、あるいはやや高速な部類に入りますが、12時~13時のお昼の時間帯は回線が混雑することで、一時的に通信速度が低下します。
朝や午後の時間帯の通信速度は比較的安定しているため、ネットサーフィンや動画視聴など幅広く楽しめるでしょう。
お昼の通信速度低下が許容できない人は、要注意です。
楽天モバイルの通信速度
当サイト速度ランキング | ||||
平均速度 | 昼休み時間の平均速度 | |||
59.1 | 12.3 | |||
8時 | 12時 | 15時 | 18時 | 22時 |
33.0 | 12.3 | 67.3 | 128.1 | 55.1 |
楽天モバイルの1日の平均通信速度は84.2Mbpsで、IIJmioに比べると2倍程度高速です。
こちらもIIJmioと同様、お昼の混雑時間帯になると一時的に通信速度が低下しますが、50Mbps近くの速度が出ていれば、動画視聴なども問題なく楽しめるでしょう。
お昼の通信速度低下が許容できない人や、楽天モバイルエリア内にお住まいの方は、楽天モバイルを検討されるのが良いかもしれませんね。
【料金】1GB~20GBまで分かりやすく比較
楽天モバイル | 料金比較 | IIJmio |
---|---|---|
3GBまで 1,078円 | 1GB | 2GB 850円 |
2GB | ||
3GB | 5GB 990円 | |
20GBまで 2,178円 | 4GB | |
5GB | ||
6GB | 10GB 1,500円 | |
7GB | ||
8GB | ||
9GB | ||
10GB | ||
11GB | 15GB 1,800円 | |
12GB | ||
13GB | ||
14GB | ||
15GB | ||
16GB | 20GB 2,000円 | |
17GB | ||
18GB | ||
19GB | ||
20GB | ||
無制限3,278円 | 無制限 | なし |
月額料金の比較表をご用意しました。
まず「毎月2GBも使わないよ」「自宅のインターネット回線をメインに使うよ」という人は、IIJmioの2GBプランを選ぶと楽天モバイルよりも通信費を安く抑えられます。
また、「毎月5GBあれば十分だよ」という人もIIJmioの5GBプランが安いです。
お昼の通信速度低下を許容できる人で、上記に当てはまる人はIIJmioを選ぶことで料金を安く抑えられるでしょう。
一方で「毎月5GB以上は使うよ」「20GB以上は使うよ」「月によってデータ使用量が全然違うよ」という人は、楽天モバイルがおすすめです。
【おすすめ】それぞれおすすめできる人教えます
IIJmioと楽天モバイルのスペックや月額料金、通信速度を比較しても、どちらにしようか迷ってしまう人はいるかもしれません。
ここでは、IIJmioがおすすめな人、楽天モバイルがおすすめな人をズバリご紹介します。
IIJmioがおすすめな人
- 毎月2GB~5GB以下のデータ容量で足りる人
- 光回線とのセット割を利用したい人
- お昼の通信速度低下を許容できる人
- 信頼度の高い安定したサービスを最重要視する人
IIJmioはとにかく安く、高品質な通信環境を提供してくれます。
MVNOという性質上、どうしても混雑時間帯の通信速度低下は避けられませんが、その1点を除けば、非常に安定した通信サービスを利用できる格安SIMです。
また、IIJmio運営会社の株式会社インターネットイニシアティブが提供する光回線「IIJmioひかり」と、IIJmioのセット利用で、毎月660円の割引を永続的に受けられます。
「無難に安心して使える格安SIMが良い」「毎月のデータ使用量が少ない」「お昼はあまりモバイルデータ通信を使わない」「光回線もセットで使いたい」という人は、IIJmioがおすすめです。
楽天モバイルがおすすめな人
- 月によってデータ使用量が変わりやすい人
- 毎月5GB~20GB以上使う人
- 楽天ポイント経済圏の人
- お昼も比較的安定した通信速度を求める人
- 楽天モバイルのサービスの変化にワクワクする人
楽天モバイルは、段階制プランで無制限の高速データ通信が可能なのが特徴。
月によってデータ使用量が変わりやすい人や、大容量データを使用する人にとってはコストパフォーマンスの高いキャリアといえるでしょう。
また、楽天モバイルはプラチナバンドの取得や、自社基地局の増設、プランのリニューアルなど、積極的な動きを見せてくれます。
そういった点にワクワク感を感じる人は、楽天モバイルを利用していて楽しさまで感じられるかもしれません。
「月によってデータ使用量が多かったり少なかったりする」「毎月安定して大容量のデータ通信を利用する」「今後も楽天モバイルを見守っていきたい」「楽天ポイントを積極的に貯めている」という人は、楽天モバイルがおすすめできるでしょう。
【回線】IIJmioと楽天モバイルはドコモ回線で同じ
IIJmioでは、au回線とドコモ回線からお好きな回線を選択できます。
データ通信専用SIM、データ通信専用eSIMの場合はドコモ回線のみです。
一方の楽天モバイルは、現在楽天の自社回線をメインとしており、auパートナー回線で不足を補っている状況となっています。
IIJmioの対応回線に関しては、auまたはドコモの対応エリアと変わらないため、山間部や田舎を含めた幅広いエリアで快適な繋がりを体験できるでしょう。
楽天モバイルは2024年6月よりプラチナバンドが始動し、従来の楽天回線とあわせて対応エリアを続々と拡大中です。
楽天モバイルユーザーの間でも「今まで繋がらなかったところが繋がるようになった」など、ポジティブな意見も増えてきています。
楽天モバイルのエリアについては以下の記事で、より詳しく解説しています。
楽天モバイルの対応エリアが心配な人は、ぜひこちらも参考にしてください。
【端末】IIJmioと楽天モバイルは端末同時購入できる?
IIJmioと楽天モバイルは、どちらも端末の同時購入が可能です。
IIJmioでは、美品中古品・未使用品・Apple認定整備済品(※)のiPhoneや、新品のAndroid端末を多数揃えています。
また、MNP乗り換え時に端末をセットで購入すると、最大60,000円の端末購入割引が受けられるものもあり、大変お得です。
一方で、楽天モバイルでは新品かつ最新のiPhoneを購入できるのが大きな特徴。
「買い替え超トクプログラム」を利用し、2年で端末を返却することで、残りの分割代金の支払いが免除されるサービスもあるため、2年程度で機種変更をする人はお得にスマホを持てます。
楽天モバイルはAndroid端末の取扱いが少ないので、自分で好きな端末を用意できる人や、新品の最新iPhoneを購入したい人におすすめです。
※Apple認定整備済製品とは、Apple社にて厳格なプロセス再整備を受け、Apple社の認定を受けた品質の高い中古品のこと。1年間のメーカー保証がつきます。
【パケット】繰り越しや分け合いができるかどうか
ここでは、パケットの繰り越しやシェアサービスについて、各社の対応状況を比較します。
結論からお伝えすると、IIJmioではパケットの繰り越し、シェア、プレゼントが可能です。
楽天モバイルは段階制プランという仕組み上、「パケットが余る」「パケットを購入する」といった概念がないため、繰り越し、シェア、プレゼントなどはできません。
IIJmioのパケット繰り越しやシェア
IIJmioでは、余ったパケットを翌月に繰り越すことができ、翌月末まで利用できます。
ただし、ギガプランで追加購入したデータ容量の期限は当月末のため、チャージしたデータ容量が余ったとしても翌月に繰り越すことはできません。
また、IIJmioユーザーに対して発行される「mioID」を使うと、同一mioID間でグループを作成し、グループ内でパケットのシェアやプレゼントが行えます。
家族、兄弟、サブ端末などで有効活用できるのは魅力的ですね。
楽天モバイルののパケット繰り越しやシェア
先述した通り、楽天モバイルは無制限の段階制プランであることから、「パケットが余る」「パケットを購入する」といった概念がありません。
このため、楽天モバイルではパケットをシェアしたり、プレゼントしたり、繰り越したりすることはできません。
【サポート】IIJmioと楽天モバイルのサポート体制の違いは?
両社のサポート体制の違いについて解説してください。
IIJmioのサポート体制
- メール
- チャット:9:00~19:00
- 電話(インターネット電話/一般電話):9:00~19:00
- X公式アカウント
IIJmioの主なサポートは、メール、チャット、電話、X公式アカウントにて対応しています。
有人での対応時間は9:00~19:00と一般的です。
また、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、イオン内にもIIJmio対応のショップカウンターが設置されていることがあります。
幅広いサポート手段に対応しているのは嬉しいポイントです。
楽天モバイルのサポート体制
- 楽天モバイルコミュニティ
- チャット:9:00~23:00
- 電話:9:00~17:00
- 実店舗:家電量販店/専売ショップ(2022年7月時点で約1,200店舗)
楽天モバイルでは、チャット、電話、実店舗でそれぞれサポート対応を行っています。
チャットであれば23:00までの遅い時間まで対応しており、ショッピングモールなどに実店舗が設置されているため、対人でのサポートを受けやすいのも魅力です。
また、楽天モバイルユーザー同士で質問し合える「楽天モバイルコミュニティ」なら、チャットや電話に対応していない時間帯でも、困りごとをスピーディーに解決できることもあるでしょう。
【通話】かけ放題オプションの比較
IIJmio、楽天モバイルともに有料のかけ放題オプションを追加できます。
また、楽天モバイルは「Rakuten Link」の通話専用アプリを利用することで、日本国内の通話料が無料でかけ放題となり大変便利です。
ここでは、IIJmioと楽天モバイルのかけ放題オプションについて、より詳しく解説します。
IIJmioの通話に関するオプション
IIJmioでは、月額500円の5分かけ放題、月額700円の10分かけ放題、月額1,400円の無制限かけ放題オプションが用意されています。
また、通話料金は30秒11円と、一般的な通話料金よりも安いです。
ただし、楽天モバイルは専用通話アプリの利用で日本国内無料でかけ放題となるため、かけ放題の料金で比較をすると、楽天モバイルに軍配が上がります。
「専用通話アプリの利用が面倒」という人は、かけ放題オプションや基本通話料金が比較的安いIIJmioがおすすめできます。
楽天モバイルの通話に関するオプション
楽天モバイルでは、月額1,100円の15分かけ放題オプションが用意されています。
15分かけ放題オプションは、音声通話で専用アプリの「Rakuten Link」を使用しない場合に、活躍するオプションです。
なお、「Rakuten Link」アプリや、かけ放題オプションを利用しなかった場合の基本的な通話料金は30秒22円となります。
「Rakuten Link」アプリを介して発信すると、日本国内の通話料金が無料で使い放題なので、面倒でない方は通話専用アプリの利用がおすすめです。
【まとめ】IIJmioと楽天モバイルを使ってみた違い
今回はIIJmioと楽天モバイルを実際に利用して、徹底比較を行いました。
両社は料金プランが全く異なる仕組みとなっており、IIJmioは定額制、楽天モバイルは無制限で利用できる段階制プランとなります。
今回調査した結果としては、各社上記のような方におすすめできるかなと思います。
気になる方はぜひIIJmio、楽天モバイルをチェックしてみてください!