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NHKの3つの真田ドラマ「風神の門」と「真田太平記」そして「真田丸」

(1)大河ドラマの真田一族

戦国時代をテーマにしたNHKの大河ドラマには、真田一族が登場する作品が数多くあります。古いドラマは映像が残っていなかったり、記録もハッキリしないため、確認できた登場作品は55作の中で22作でした。

2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」がいよいよスタートしました。今回の主人公は、堺雅人さんが演じる真田信繁。これまで幸村の名前で親しまれた戦国時代最後の英雄です。父昌幸は草刈正雄さん、兄信幸は大泉洋さん、姉まつは木村佳乃さん、織田信長は吉田鋼太郎さん、徳川家康は内野聖陽さん、上杉景勝に遠藤憲一さん、北条氏政に高嶋政伸さん、妻きりに長澤まさみさんといった豪華キャストが脇を固めています。

タイトルの「真田丸」は、大坂冬の陣に真田信繁が大阪城に築いた曲輪の名称ですが、激動の戦国末期を力を合わせて生き抜く真田一族そのものを表現していると言われています。ところで、戦国時代をテーマにしたNHKの大河ドラマには、その真田一族が登場する作品が数多くありますが、いったいどれぐらいの数になるのでしょうか?古いドラマは映像が残っていなかったり、当時の記録もハッキリしないものがあるため、それなりに確認できる登場作品は55作の中で今回は22作でしたが、ほんの一瞬だけ登場した作品は見落としているかもしれませんが、そう大きな差はないと思います。

2016年の「真田丸」を除く戦国時代ものの大河ドラマの中で、真田の人々が登場している作品は以下になります。

1965年 第3作「太閤記」
・登場なし?
・主人公は緒形拳(豊臣秀吉)

1969年 第7作「天と地と」
・登場なし?
・主人公は上杉謙信(石坂浩二)

1971年 第9作「春の坂道」
・真田幸村(島田正吾)
・主人公は柳生宗矩(中村錦之助)

1973年 第11作「国盗り物語」
・登場なし?
・主人公は前半は斎藤道三(平幹二朗)、後半は織田信長(高橋英樹)

1978年 第16作「黄金の日日」
・登場なし?
・主人公は呂宋助左衛門(市川染五郎)

1981年 第19作「おんな太閤記」
・登場なし?
・主人公はねね(佐久間良子)

1983年 第21作「徳川家康」
・真田幸村(若林豪)
・主人公は徳川家康(滝田栄)

1987年 第25作「独眼竜政宗」
・真田幸村(若林豪)
・主人公は伊達政宗(渡辺謙)

1988年 第26作「武田信玄」
・真田幸隆(橋爪功)
・主人公は武田信玄(中井貴一)

1989年 第27作「春日局年」
・真田幸村(高橋悦史)
・主人公は春日局(大原麗子)

1992年 第30作「信長 KING OF ZIPANGU」
・登場なし?
・主人公は織田信長(緒形直人)

1996年 第35作「秀吉」
・登場なし?
・主人公は豊臣秀吉(竹中直人)

1997年 第36作「毛利元就」
・登場なし?
・主人公は毛利元就(中村橋之助)

2000年 第39作「葵徳川三代」
・真田信幸(堀越大史)、真田幸村(西郷輝彦)
・主人公は徳川家康(津川雅彦)、徳川秀忠(西田敏行)、徳川家光(尾上辰之助)

2002年 第41作「利家とまつ~加賀百万石物語~」
・真田昌幸(影山英俊)
・主人公は前田利家(唐沢寿明)、まつ(松嶋菜々子)

2003年 第42作「武蔵 MUSASHI」
・真田幸村(中村雅俊)、真田大助(東新良和)
・主人公は宮本武蔵(市川新之助)

2006年 第45作「功名が辻」
・登場なし?
・主人公は千代(仲間由紀恵)、山内一豊(上川隆也)

2007年 第46作「風林火山」
・真田幸隆(佐々木蔵之介)、真田信綱(森脇史登)、真田昌輝(東谷柊一)、真田昌幸(小林海人)
・主人公は山本勘助(内野聖陽)

2009年 第48作「天地人」
・真田昌幸(岩松了)、真田幸村(城田優)、初音(長澤まさみ)
・主人公は直江兼続(妻夫木聡)

2011年 第50作「江~姫たちの戦国~」
・真田昌幸(藤波辰爾)、真田幸村(浜田学)
・主人公は江(上野樹里)

2014年 第53作「軍師官兵衛」
・登場なし?
・主人公は黒田官兵衛(岡田准一)

では、登場回数をまとめてみましょう。

◯真田幸隆:2作品
昌幸の父であり幸村の祖父
◯真田信綱:1作品
幸隆の長男であり昌幸の長兄であり幸村の伯父
◯真田昌輝:1作品
幸隆の次男であり昌幸の次兄であり幸村の伯父
◯真田昌幸:4作品
幸隆の三男であり幸村の父
◯真田信幸:1作品
昌幸の長男であり幸村の兄
◯真田幸村:8作品
昌幸の次男

やはり真田と言えば幸村(信繁)を連想する方が多いように8作品と最多の登場数となっています。しかし、父の昌幸も健闘しており、祖父の幸隆も2作登場しています。昌幸の兄である信綱と昌輝、そして幸村の兄である信幸はそれぞれ1作でした。

実は、大河ドラマという流れの中では、信濃の小国である真田一族は端役的な存在にすぎず、武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった戦国大名と比べると支配地域があまりにも小さく、これまで主役になることはありませんでした。「真田丸」は大河ドラマ史上で画期的な試みとなったわけですが、もっと早く取り上げられてもよかったのではという思いが強くあります。しかし、NHKは真田もののドラマの中では間違いなく最高傑作と言えるNHK新大型時代劇「真田太平記」を1985年に自ら放送しており、これを越すのは容易なことではありません。NHKとしては、大河ドラマが普通のドラマに負けるわけにはいかないでしょうから、30年ぶりに本格的な真田ドラマに挑戦する「真田丸」は、単に視聴率を取るということ以外にも大きな使命を背負っていることになります。

次回は、ドラマの中心となる真田一族の武将を紹介したいと思います。
 
【真田丸日記】
第1回「船出」の放送が終了しました。大河ドラマとしては、久しぶりの本格的な戦国ものであり、豪華キャストに加えて三谷幸喜さんならではの脚本で、期待通りのスタートとなっています。この時期の信繁(堺雅人)と信幸(大泉洋)はまだ戦国武将として活躍する前の話になるので、草刈正雄さんの昌幸に比べると堺雅人さんと大泉洋さんのコンビはどことなく弱々しいのですが、真田家の主家である武田信玄の息子の勝頼(平岳大)のエピソードが三谷さんらしい演出で好感度抜群でした。武田勝頼は、武田家を滅亡させた張本人的な見方をされることが多いのですが、昌幸が進言した岩櫃城での籠城よりも武田家としての滅びの道を歩んだ姿が人々の心を捉えました。

真田家発祥の地とされるのが長野県小県郡真田町(現在は上田市真田町。真田の郷(真田の里)と呼ばれる地域で、後に築城される上田城の右上に位置する。

<上田城跡公園へのアクセス>住所:長野県上田市二の丸6263番地イ。アクセス:JR上田駅(しなの鉄道上田駅、上田電鉄別所線上田駅が併設)から徒歩約12分。参考情報:上田市

 
 
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マイナビ出版 旅・鉄道編集部(出版社)
マイナビ出版の地図・旅行ガイド関連編集部員が、自らの旅の記録を交えつつ、鉄道や旅行の情報をおとどけしていきます。