Dreamweaver 8 レビュー ファイル比較機能の紹介  前回は、Dreamweaver 8の新機能の一つ「ファイル比較機能」について、Xcodeを導入してFileMargeというファイル比較ソフトを導入することを紹介しました。今回は、FileMargeを使ってのファイル比較を紹介する予定でしたが、いろいろと調べていたらFileMargeではうまく比較が出来ないことがわかり、その問題点とTextWranglerを使ったファイル比較について紹介することにします。 FileMargeの問題点とTextWrangler  FileMargeは、OSXに付属のファイル比較機能なので、OSXのインストールCDさえあれば簡単に導入できるのですが、実はASCIIコードしか認識しないということがわかりました。したがって、ダブルバイトの日本語を含むファイルでは正しく比較が出来ないだけでなく、場合によってはFileMargeがクラッシュする自体に遭遇しました。これでは、せっかくのファイル比較機能が台無しです。Macintosh環境でファイル比較機能をもったツールは無いかと思っていたところで、前回紹介したソフトのうち、BBEditの機能省略版でフリーウェアの TextWranglerが結構いい感じで比較してくれることがわかったので、TextWranglerでのファイル比較を紹介します。  初めてTextWranglerを使ってファイル比較をするには、次のステップで行う必要があります。  ・TextWranglerのダウンロード  ・TextWranglerのセットアップ  ・TextWranglerを使ってファイル比較  これらを次で詳しく解説していきます。   TextWranlerをダウンロードする  TextWranglerは、Bare Bones Software社のサイトよりダウンロードできます。  ページのメニューにある「download free」をクリックしてまずはファイルをダウンロードします。dmg形式のイメージファイルがダウンロードされるので、ダブルクリックしてイメージをマウントします。イメージをマウントしたら、ダブルクリックで開き、中に入っている「TextWrangler」をアプリケーションフォルダへコピーします。  TextWranglerの導入はこれで終了。とても簡単です。   TextWranglerをセットアップ  TextWranglerを導入したらこれで終了ではありません。このままでは、Dreamweaver 8でTextWranglerを呼び出すことが出来ないので、セットアップをします。しかし、難しいことはしません。アプリケーションフォルダを開いて、 TextWranglerをダブルクリックするだけです。  このとき、パスワード入力を求められると思います。現在ログインしているユーザーのパスワードを入力します。この処理が大切なので、かならず行ってください。ファイル比較機能を行うためのファイルが自動的にインストールされます。これでTextWranglerのセットアップが完了です。   TextWranglerでファイル比較  ファイル比較機能を利用するには、Dreamweaver 8でファイル比較ツールを設定しなければなりません。「環境設定」-「ファイルの比較」を選択し、参照ボタンを押したら、自動的にOSX内の「bin」というフォルダが選択されているはずですので、binフォルダ内にある「twdiff」というファイルを選択して「開く」をクリックします。  環境設定ダイアログのOKをクリックしたらDreamweaver 8でのファイル比較ツールの設定は完了です。それでは、早速比較をしてみます。  ファイルの比較は、ローカルサイト内のファイル同士、リモートサイトとローカルサイトでの同名のファイルの比較が出来ます。まずは、リモートサイトとローカルサイトでのファイルの比較を紹介します。ファイルパネルを開いて、リモートサイトと接続します。  比較したいファイル選択して右クリックをすると、コンテクストメニューに「リモートとの比較」というのがあるので選択します。すると、TextWranglerが自動的に立ち上がります。  3つのウィンドウがあらわれます。画面右のウィンドウが右クリックで選択したローカルサイトのファイルです。その対になっているリモートサイトのファイルは、左側。ただし、直接ファイルをみているのではなく、テンポラリファイルとして生成され、そのファイルのとの比較をします。 下のウィンドウは、両ファイル間での異なる部分をリストしているウィンドウです。 ファイル比較機能をもっと使ってみる  ファイルの比較は、たったこれだけです。両ファイルに違いがあるのか否か、あればどこが違うのかというのを知ることがまずはじめに行うことです。特に、共同作業でサイト制作を行っている場合、同じファイルを同時に変更して先祖返りしてしまうなんてことがあったりします。そこで、ファイル比較を行って自分のファイルが変更されているのかどうかを知ることで、作業上のロスを発生させにくくすることが大切です。  これをより実用的に利用する方法が、ファイルのアップロード時に行うファイルの比較です。Dreamweaver 8からは、ファイルアップロード時に、アップロードするファイルが、別の人によって変更が加えられている場合、ファイルの比較を促すようになりました。たとえば、この図は、もともとローカルファイルをアップロードした後に、MTの再構築でファイルがあらたに書き換わったので、ローカルサイトにあるファイルの方が古くなっています。Dreamweaverは、アップロードした時のファイルをタイムスタンプで管理しているの、そのタイムスタンプの違いからそれを発見し、アップロード時にファイルの比較を促すのです。  これで、比較をして違いをファイル比較ツールの機能で吸収してアップロードし直せば、ファイル転送時のトラブルが軽減されると思います(人が行うことなので、完全に無くなるとは思いませんが・・・:汗)。  TextWranglerの比較機能に関する詳細については、またどこかで紹介しようと思いますが、Dreamweaver 8から搭載されたファイル比較機能、どういうものなのかわかりましたでしょうか。一度試してみてください。