2014年5月24日12時5分14秒、陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)が、種子島宇宙センターから「H-IIAロケット」24号機 (H-IIA・F24)によって打ち上げられました。「だいち2号」の詳細については、「5月24日にH-IIAロケットで打ち上げられる陸域観測技術衛星「だいち2号」とは?」をご覧ください。「だいち2号」は、打ち上げ後の約15分47秒後に正常に「H-IIAロケット」から分離され軌道に投入されました。
観測の要となる「フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)」のアンテナの展開も正常に行われ、その様子は「だいち2号」自身に取り付けられたカメラが写し出しています。また、下記のように初期軌道のほぼ計画値どおりに投入が確認されており、今回も「H-IIAロケット」は無事人工衛星の打ち上げに成功しました。
決定値 | 計画値 | |
遠地点高度: | 647.4km | 645.8km |
近地点高度: | 629.8km | 628.5km |
軌道傾斜角: | 97.9度 | 97.9度 |
周期: | 97.5分 | 97.5分 |
「だいち2号」は、5月27日16時にクリティカル運用期間(太陽電池パドル展開、通信用アンテナ展開、ミッション機器アンテナ展開、および姿勢制御系の定常状態の確立)を終了し、これから約2カ月半の初期機能確認運用期間(衛星搭載機器の機能確認等)に入ります。設計寿命は、5年(目標7年)あるので、最後までトラブルなく運用されることを祈りたいと思います。
なお、今回同時に搭載した小型副衛星は、東北大学の超小型地球観測衛星「RISING-2」、和歌山大学の超小型衛星「UNIFORM-1」、株式会社AESの超小型衛星標準バス実証機「SOCRATES」、日本大学の複合膜面構造物実証衛星「SPROUT」の4基です。すべて衛星からの電波を受信しており打ち上げ後の状態は良好のようです。