第九週


追っ手はすぐに来る。

僕と君は一時的に二手に分かれることにする。

ポンコツとはとりあえずおさらばだ。

直営の野菜売り場へ降り注ぐ雨か陽射しかわからない音


「しょくぱんまんの食べ方って知ってる? お日様の光でトーストにするんだよ」

分かれる直前、君は楽しそうにそう言った。

愛の日々はただ繰り返すイントロとサビのコードが同じポップス


今頃君はいったい何をしているのだろうか。

表情が変はり果てたらポケットの中の糸くず燃やす時間だ


寒がってはいないだろうか。

北風と星空はまだ座標上その出会ひすら予期してゐない


南の街のことを思い出すために、

琉歌を歌った。

八八八六、サンパチロクのリズム。

君はいつか三線の音色を、

所ジョージの声に似ていると言った。

いまだに共感は出来ない。

ジャマイカ生まれの青年眉まで動かし手話までファンキーだな

TO DOリストが記された墓誌にひたすら冷水かけ続ける


二日後の24時。

苔むしたハーレー・ダビッドソンの前で再び落ち合おう。

 

 

2014.3.10

カテゴリ: シーズン1, 山田航
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