第7話「ペーパークラフトと会った日」より続く
発売日当日にも関わらず、本のネット通販サイトのいくつかで売り切れしている『超重機アスタコNEO』、ご愛顧ありがとうございます。
本の作り手としては売り切れって嬉しい誤算なわけですが、買う側にとっては迷惑ですよね。とりあえず、発売日当日に秋葉原の書泉ブックタワー5Fへ行った時には充分に在庫が残っていましたし、帰宅後にツイートで知ったのですが、有隣堂ヨドバシAKIBA店では棚番B-1-3(H)に置いてあるそうです。ご参考になれば!
さて、今回のエントリーでは、本書内に掲載されている矢薙じょう先生の描き下ろしイラスト「ロボットアニメ風のアスタコNEO」について制作裏話をお話することにしましょう。
矢薙じょう先生にイラストを発注したのは、2月頃のことです。
矢薙先生はテレビアニメ&ゲーム『超速変形ジャイロゼッター』に登場するロボットのデザイナーの一人ですし、カードゲーム「ダイスオー」や「ガンバライド」シリーズ等でカードイラストを担当するなど、格好いいロボットのデザイナーであり、商品として「絵になる」イラストを描く才能もお持ちです。
企画者「この本は、ロボットアニメファンに向けてアスタコNEOを紹介する本なんですよ。だから、ロボットアニメ風のテイストで、アスタコNEOを描いて欲しいんです」
矢薙 「でも、どこまで許されるんですかね? やり過ぎてNGとか出ませんか?」
企画者「そこは僕が調整しますんで…」
こんなアバウトな発注で、矢薙先生が描いて下さったラフ3案が、上に掲載しているイラストでした。
で、3案を受け取った編集…というか、企画&構成担当の僕は、即答で「2個目の案がいいです!」と解答。しばらく、その画像を携帯電話の待ち受け画像にしていたほど気に入っていました。
ですが、返事をしても、なかなか完成型のイラストが納品されない。
「お仕事、なかなか進まないんですか?」そう矢薙先生に質問したところ…。
「僕も、アスタコの取材に同行させてもらえませんか?」
そう、矢薙先生は実物のアスタコNEOを見てからでないと、細かい部分の描き込みをすべきではないと判断したわけです。
「いいですよ! 一緒に取材に行きましょう。そして、矢薙先生も、ぜひ運転してみて下さい」
取材現場では、現物が動いているところを間近に見られたばかりか、開発者の一人である小俣さんに直接ラフイラストを見せ「ここの関節はこのくらい曲げてしまってもいいものなんですかね?」などの質問を投げかけていたこともあり、「アレンジしていい範囲」についても吹っ切れた、と仰っていました。
そうして完成したイラストは…ブログではなく、ぜひ本書(P50)にてご確認下さい。そこには、矢薙さんがどういう考えで3案を作り、完成まで作業を進めていったのかのインタビューが掲載されているほか、最終形だけではなくラフイラストも高解像度で掲載されています。
余談ですが、この完成イラストを受け取ってから今現在まで、ずっと僕の携帯電話(GALAXY SII)の壁紙は、矢薙さんのアスタコNEOイラストです。重機やロボットアニメに興味がありそうな人に会う度に「今、こんな本を作ってるんですよー」と、ニヤニヤしながら説明する時のサンプルとして使わせて頂きました! 矢薙さん(のイラスト)、愛してるッ!
次回、超重機アスタコNEO 第9話「最初のシ作」に、レディ・ゴー!