2013年8月27日、キヤノンはインクジェットプリンタ「PIXUS」の新製品を発表しました。MG7130(2万9980円)を筆頭にMG6530(2万4980円)、MG5530(1万7980円)、MG3530(1万980円)の4モデルの編成で2013年の年賀状シーズンを戦うわけですが、主力であるMG7130は昨年の仕様とほぼ同じで、MG6530はその廉価版となっています。
ハード的な部分に関しては目新しい発表はありませんが、スマートフォンやタブレットから印刷できる「PIXUS Print」の機能強化をはじめとして、SNSや写真共有サイト、オンラインストレージサービスと連携して写真や文書をプリントする「新PIXUSクラウドリンク」など、パソコン以外のユーザーにも利用してもらえる環境強化に力を入れています。中でも3番目のランクに位置するMG5530はこれらの機能に特化したモデルで、なんと複合機のインクジェットプリンタでありながらメモリカードスロットやカメラダイレクト用のUSB端子を装備していません。つまり、デジタルカメラのデータを直接印刷することができないのです。データはすべてWi-Fi経由で取り込むという戦略的なモデルです。これまで本体に搭載していた機能をスマートフォンやタブレットでカバーすることによって、高画質ながらできるだけ価格を抑えようという狙いがあります。キヤノンにしてはかなり思い切った商品をラインナップに加えてきたものだと感心しました。
これまでの低価格モデルは、画質が悪い、印刷速度が遅い、液晶パネルがない、付加機能が少ない、といった点で差別化が図られていました。しかし、近年の低価格モデルは、画質や印刷速度まったく問題がなく、Wi-Fiの標準化が進むとともにスマートフォンやタブレットとの機能連携も強化され、以前とは製品コンセプトが大きく変わりつつあります。それを考えるとMG5530のように基本機能以外の部分はバッサリと削ってサイズと価格を押さえて行くといった発想の商品が増えていく可能性もあるでしょう。残念ながら新製品発表会ではほとんど目立つことはありませんでしたが、1万円台の低価格製品の価値が今後どのように変わって行くのか楽しみです。
さらにキヤノンは、「PIXUS × GUNDAM PROJECT」の一環としてスペシャルサイトをオープンしました。ジオラマ用背景ディスプレイをプリントコンテンツとして提供し、同社のインクジェットプリンタから印刷することでガンプラと組み合わせてさまざまなシーンが再現できるというものです。そして、キヤノンオンラインショップでは、赤いMG7130をベースにした500台限定のシャア専用インクジェットプリンタを9月27日12時より販売します。MG7130の赤色モデルにデカールキットが同梱された商品で、写真を見てもわかるようにガンダムマニアの心をくすぐる企画となっています。
※価格はすべてキヤノンオンラインショップ販売予定価格を掲載
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