サイングラフィックス市場におけるHP Latexを使ったクリエイターの新たなる仕事


新しいビジネスには新しい技術が重要です。「サイングラフィックス」という一見ピンとくるようで、よく考えると意味がわかりづらい市場がありますが、要は屋内屋外で飾られる広告や垂れ幕、看板、のぼり、バナー、カーマーキング、ディスプレイといったジャンルの総称です。A3ポスター程度の小さなものもありますが、とてつもなく巨大な垂れ幕やバスの全面に貼られた広告などは街中で注目度が高いですね。

 

 

日本ヒューレット・パッカード本社に飾られているサイングラフィックスのサンプルです。大きいですね。

これまでサイングラフィックスの市場はほとんどが職人さんによるアナログ的な作業で制作されていました。数mもある大きなメディアを扱える特殊なプリンタは、なかなかありませんので、デジタルというわけには行かなかったのですが、最近は日本ヒューレット・パッカードのHP Scitex LX850のように最大3.2m幅のさまざまなメディアに印刷が可能なプリンタも存在し、どんどんデジタル化が進んでいます。制作環境に変化があると自ずから作品や市場もそれに連動して変わってきます。

 

パソコンの描画ツールで制作した作品のデータをそのままサイングラフィックスに反映できるようになれば思い通りの表現が可能になるだけでなく、これまでこの市場と疎遠だったクリエイターの方たちも参加できるチャンスが生まれてくるかもしれません。特に非常に薄い素材や壁紙などに手軽に印刷ができるので、例えば展示場の空間全体をデザインすることも可能です。これまで、ラージフォーマットプリンタなんてクリエイターにはあまり関係ないという方も多かったと思いますが、新しい表現の場として今後は関わっていく場面があるかもしれません。

 

 

最新モデルの「HP Designjet L28500」は、布などのメディアにも印刷できるHP Latexテクノロジーを採用しています。

 

3月21日発行の無料電子雑誌「Creative Now」創刊準備号04では、サイングラフィックス市場に積極的に取り組んでいる日本ヒューレット・パッカードのHP Latexというテクノロジーを中心に最新のラージフォーマットプリンタ「HP Designjet L28500」を紹介しています。これまで、ラージフォーマットプリンタは、耐候性の関係から溶剤タイプのインクがほとんどでしたが、HP Latexは水性タイプのインクのため、環境に優しく人体への影響も少ないのが特徴です。さらに布への印刷も可能なので活用範囲が非常に広くなっています。HP Latexについて細かく解説している記事はあまり見かけたことがありませんので、ぜひお読みいただければと思います。

 

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